社会人が奨学金を再申請できる？制度の現状と選択肢
一度社会に出たものの、再進学やキャリアチェンジを目的に大学や専門学校への入学を検討する人が増えています。では、社会人が改めて奨学金を申請することはできるのでしょうか？この記事では、社会人が奨学金を再び利用するための制度や注意点を詳しく解説します。
社会人の再進学と奨学金
社会人になってからの再進学には、多くの準備が必要です。その中でも「学費」の問題は大きなハードルになります。特に私費で学び直しを考えている場合、奨学金制度の利用は非常に重要です。
JASSOの制度は社会人も対象？
日本学生支援機構（JASSO）の奨学金制度は、基本的に「在学中の学生」であれば年齢や前職に関係なく申請可能です。以下の条件を満たせば、社会人でも利用できる可能性があります：
- 正規の学生（大学・大学院・専門学校等）として在籍する
- 家計基準および学力基準を満たす
- 過去に奨学金の未返還がない（もしくは問題なく返還中）
ただし、前回の奨学金の返済状況が悪い場合、再申請が難しくなるケースもあります。
貸与型奨学金と給付型奨学金の違い
社会人が利用しやすいのは主に貸与型奨学金（返済が必要）です。給付型（返済不要）は世帯年収や年齢制限が厳しく、現役学生が優先される傾向にあります。
- 第一種奨学金（無利子）：成績優秀で家計基準を満たす学生
- 第二種奨学金（有利子）：家計基準に幅があり、幅広く申請可能
年齢上限は原則として設けられていませんが、学校や申請年度の制度により条件が変わることがあります。
再進学に活用できるその他の支援制度
専門実践教育訓練給付金（厚生労働省）
雇用保険加入期間が2年以上ある社会人が、特定の専門学校や大学院での学び直しを行う場合に最大70%の学費支援を受けられる制度です。JASSOと併用することも可能です。
地方自治体の独自制度
自治体によっては「社会人向け再進学奨学金」や「離職者向け支援制度」などが用意されている場合があります。住民票のある地域の教育委員会や市役所に確認してみましょう。
奨学金申請時の注意点
- 学校に入学が決まってからでないと申請できない（在学採用）
- 書類提出期限が厳格なので、事前準備が重要
- 申請時にマイナンバー、課税証明書などが必要
特に社会人は会社を辞めた直後で所得が不明確になるため、収入証明の用意が煩雑になる可能性があります。
奨学金を受けながら働くことはできる？
可能です。ただし、収入が多すぎると給付型奨学金の対象外になる可能性があります。また、学業に支障が出ないよう労働時間のバランスをとる必要があります。
参考リンク
👉 日本学生支援機構（JASSO） 👉 教育訓練給付制度（厚生労働省）
社会人になってからの学び直しは、自分の未来を切り開く大きなチャンスです。奨学金や給付制度をうまく活用し、経済的な不安を軽減しながら次のステージを目指しましょう。