奨学金の返済が始まるタイミングとは?
大学や専門学校などの卒業後、奨学金の返済がいつから始まるのかは、多くの人が不安に思うポイントです。特にJASSO(日本学生支援機構)からの貸与型奨学金を利用していた場合、返済のタイミングや手続きに遅れるとトラブルの原因になります。この記事では、返済が始まるタイミングや注意すべき点について詳しく解説します。
JASSOの貸与型奨学金の返済開始時期
JASSOの奨学金には「第一種(無利子)」と「第二種(有利子)」の2種類がありますが、どちらも卒業の7ヶ月後から返済が始まるのが原則です。
例えば、3月に卒業した場合: - 返済開始は10月になります(7ヶ月後の27日)。
このタイムラグには、新生活への移行期間や就職活動、収入の安定などを考慮した配慮が含まれています。
返済スケジュールの通知
返済が始まる前には、以下のような書類がJASSOから届きます:
- 「奨学金返還の手引き」
- 「返還予定表(スケジュール表)」
- 口座振替の案内と申請書類
これらの書類は卒業後すぐに郵送されるため、引っ越しなどで住所が変わる場合は、必ずJASSOに変更届けを出しておきましょう。
月々の返済額と期間
返済額は奨学金の総額や貸与期間、利率によって異なります。一般的には以下のような範囲です:
- 月額5,000円〜20,000円程度
- 返済期間:10〜20年(平均的には15年)
一括返済や繰上返還も可能ですが、その場合は事前申請が必要です。
返済方法の種類
JASSOの返済方法は以下の通りです:
- 口座振替(自動引き落とし):毎月27日に指定口座から引き落とし
- 繰上返還:余裕のある月に多めに返済して利息を軽減
- 一括返還:まとまった資金がある場合は一括で完済
なお、クレジットカード払いやコンビニ払いなどは対応していません。
返済準備のポイント
- 卒業前に「返還予定表」をよく確認し、毎月の返済額を把握しておく
- 就職後の収入に応じて、生活費・家賃・返済額を見積もる
- 万が一のために「返還期限猶予制度」や「減額返還制度」の条件を調べておく
返済が始まってから慌てないよう、余裕のあるうちに準備を進めておきましょう。
返済に関する注意点
- 残高不足で引き落としができないと、延滞扱いになり信用情報に傷がつく可能性があります
- 延滞が続くと債権回収業者からの連絡や法的措置につながるケースもあります
- 毎月27日の残高管理を徹底しましょう
収入が不安定な人への支援策
就職が遅れたり、非正規雇用などで収入が不安定な場合は以下の支援制度を検討してください:
- 返還期限猶予制度(最大10年間)
- 減額返還制度(一定期間、月額を減らせる)
- 返還免除制度(障害や災害による返済困難時)
いずれも事前申請が必要なため、該当しそうな場合は早めの行動が大切です。
参考リンク
奨学金の返済は社会人としての第一歩とも言える重要な責務です。正確な情報をもとに、計画的な返済スケジュールを立てて、安心した生活を送りましょう。