日本学生支援機構(JASSO)とは?
日本学生支援機構(JASSO:Japan Student Services Organization)は、文部科学省が所管する独立行政法人で、主に奨学金の貸与や給付、留学生支援などを行っています。日本国内の学生が経済的な理由で進学を断念することがないよう、多岐にわたる制度を整備しています。
JASSOの役割と目的
JASSOは、単なる「奨学金を出す団体」ではありません。学生の学習機会の確保、教育の質の向上、さらにはグローバル人材の育成など、幅広い教育支援を担っています。国内外の留学生支援、国際交流の促進なども大きな柱です。
主な奨学金制度(貸与型・給付型)
JASSOが提供する奨学金制度は主に以下の2つに分類されます:
- 貸与型奨学金:返済が必要。有利子(第二種)と無利子(第一種)があります。
- 給付型奨学金:返済不要。世帯の収入・資産や学業成績に基づき審査されます。
特に2018年から始まった「給付型奨学金」は、進学支援策として注目を集めています。
対象となる学生
JASSOの奨学金は、高校・高専・専門学校・短大・大学・大学院など、幅広い教育機関の学生を対象としています。進学前に予約申請できる「予約採用」と、進学後に申し込む「在学採用」があります。
採用の条件
奨学金を受けるには、以下の条件を満たす必要があります:
- 家計基準(世帯収入や資産額)
- 学業基準(成績や出席率など)
- 所属校の推薦 など
ただし、給付型の場合はより厳格な家計基準が設けられています。
返済の仕組み
貸与型奨学金を受けた場合、卒業後に毎月分割で返済していくことになります。返済期間は通常10〜20年。返済が困難な場合は「返還期限猶予」や「減額返還制度」などの救済措置があります。
JASSOの保証制度
連帯保証人・保証人が必要となる奨学金ですが、JASSOは「機関保証制度」という選択肢も提供しています。これは保証人を立てずにJASSOが指定する保証機関が保証する仕組みで、保証料が必要になりますが、家庭の事情により重宝されています。
奨学金の申し込み方法
進学前は「予約採用」、進学後は「在学採用」となり、手続きの流れは以下の通りです:
- 学校からの案内を受け取る
- 必要書類を提出(収入証明・成績証明など)
- マイナンバー提出
- 結果通知後、誓約書提出
- 採用決定後に振込開始
申請のタイミングや条件は年度によって異なるため、在籍校の学生課などの案内をよく確認しましょう。
留学生への支援
JASSOは日本人学生だけでなく、留学生への支援も積極的に行っています。具体的には以下の制度があります:
- 留学生向け奨学金の給付
- 生活支援・生活相談
- 日本語教育や就職支援 など
こうした施策により、国際化が進む中でも日本の教育環境を魅力的に保つ努力がされています。
問い合わせと参考リンク
詳細な条件や申請方法、最新情報についてはJASSOの公式サイトで確認することができます。信頼できる情報を元に行動することが、スムーズな進学支援の第一歩です。
ご不明な点があれば、学校の進路指導室や奨学金担当窓口での相談もおすすめです。経済的な理由で進学を諦めず、ぜひ制度を活用して将来の可能性を広げてください。